診療科長挨拶 福田知雄
1987年 3月 慶應義塾大学医学部卒業
1987年 5月 慶應義塾大学医学部皮膚科入局
1989年 7月 国立東京第二病院皮膚科出向
1991年 7月 慶應義塾大学医学部皮膚科助手
1992年 1月 国家公務員等共済連合会立川病院皮膚科出向
1992年 7月 慶應義塾大学医学部皮膚科助手
1994年 7月 杏林大学医学部皮膚科助手
2004年 1月 杏林大学医学部皮膚科講師
2015年 4月 東京医療センター皮膚科医長
2016年 4月 埼玉医科大学総合医療センター
埼玉医科大学総合医療センター皮膚科は、初代北村啓次郎教授、二代目伊崎誠一教授を中心とした諸先生方が尽力し、過去30年以上にわたって埼玉県の皮膚科診療を支えてきました。当院は県内最多の病床数をほこる臨床に重点を置く大学病院で、地域の先生方からの患者受け入れを積極的に行っています。重症疾患や診断・治療に難渋する症例の受け皿になることを義務付けられた病院のため、日々緊張感を持って診療に臨んでいます。
県内外から患者が送られてくるため症例には事欠きません。湿疹・皮膚炎、乾癬、薬疹、感染症、水疱症、膠原病、悪性腫瘍などの難治性疾患を治療・コントロールしていくとともに、可能な限り原因・病態解明に努めています。
教育にも力を注ぎ、地域医療の担い手となる良医の育成に貢献しています。医局員はほぼ全員が皮膚科専門医を取得し、大学を離れる際にも開業医あるいは勤務医として高いレベルの医療が提供できる医師として巣立っています。研究面では、積極的な学会発表、論文執筆を行い、臨床研究を中心とした研究活動を推奨し、実践しています。学術面では、埼玉で皆が一緒に勉強する機会を多く作りたいと考え、各種勉強会を主催、共催しています。
以前より続く大きな問題は医局員の確保で、慢性的な人手不足に悩んでいます。埼玉県の医師数は人口10万人に対し、埼玉県127.6人、東京都267.6人と人口比で東京都の半分にも満たず、全科が医師不足です。皮膚科は常勤医12名、非常勤医4名、計16名の体制で診療を行っていますが、外来人数、入院患者数を考えるともっともっとスタッフを増やしたいところです。我々の病院は忙しいながらも非常に充実した研修を積める病院です。医局に入って損はないという自負はあります。中長期的に人員を少しずつでも増やし、より良い医療、教育、研究ができる環境を整えていくのも私の責務の一つと考えています。